AGAと富士額・生まれつきのM字はどう違う?見極める5つのチェックリスト
鏡を見るたびに深くなっていくように感じる生え際。特に「M字」と言われる形状は、単なる生まれつきの個性なのか、それとも本格的なAGA(男性型脱毛症)の始まりなのか、自分一人では判断が難しいものです。
生まれつきの形状であれば気にする必要はありませんが、もしAGAが進行しているのであれば、早めの対策が将来の毛量を左右します。この記事では、専門的な視点から「生まれつきのM字・富士額」と「進行性の薄毛」を明確に区別するための5つのチェックリストを詳しく解説します。
1. 「生まれつきのM字」と「富士額」の正体
まず知っておきたいのは、人間の生え際は必ずしも一直線ではないということです。
富士額(ふじびたい)とは
富士額は、額の生え際の中央部分が少し下に突き出し、全体として「富士山」のような形に見える状態を指します。これは遺伝的な要素が強く、日本では古くから美人の条件ともされてきました。中央が突出している分、相対的に両サイド(剃り込み部分)が深く見えるため、M字はげと混同されやすい傾向にあります。
生まれつきのM字
子供の頃から額が広く、特に生え際の両端が食い込んでいるタイプです。これは髪の毛の「生え方のデザイン」であり、成長過程で毛包が消失しているわけではありません。密度がしっかりしており、髪の太さも他の部位と変わらないのが特徴です。
2. 見極めるための5つのチェックリスト
自分がどちらのタイプに当てはまるか、以下の5つのポイントでセルフチェックを行ってみましょう。
① 昔の写真と比較して「形」が変わったか
最も信頼できる指標は「過去との比較」です。高校生や20代前半の頃の写真と現在の生え際を比べてみてください。
生まれつき: 当時から今と変わらない鋭い角がある。
AGAの疑い: 数年前に比べて明らかにM字の角が奥に移動している、またはおでこが広くなった。
② 産毛の「質」と「量」に変化があるか
M字部分の境界線にある髪の毛を観察してください。
生まれつき: 産毛はあっても、そのすぐ内側には太くしっかりした髪が生えている。
AGAの疑い: 太い髪が徐々に細く短い産毛に置き換わっている。生え際の境界線が「ぼやけて」見えるようになったら注意が必要です。
③ 抜け毛の「毛根」の形を確認する
自然に抜けた髪の毛の根元をチェックします。
生まれつき: 毛根がぷっくりと膨らんでおり、マッチ棒のような形をしている。
AGAの疑い: 毛根が細く、尖っている。または毛根に付着物がない。これはヘアサイクルが短縮され、髪が成長しきる前に抜けているサインです。
④ 髪の「ハリ・コシ」の左右差
生え際以外の場所(後頭部や側頭部)と、M字部分の髪を触り比べてみましょう。
生まれつき: どの部位も同じような硬さ、太さである。
AGAの疑い: M字部分だけが柔らかく、コシがない。指でつまんだときに、頼りなさを感じる場合は進行の可能性があります。
⑤ 家族や親族の毛髪状況(遺伝的背景)
AGAは遺伝的要因が大きく関与します。
生まれつき: 親族に薄毛の人は少なく、皆一様に額が広い家系である。
AGAの疑い: 母方の祖父や父親がM字型の薄毛である。遺伝的な感受性が高い場合、生まれつきのM字がベースとなり、そこからAGAが加速するケースも少なくありません。
3. AGAが疑われる場合の具体的対策
チェックリストで「AGAの疑い」が強いと感じた場合、放置するとM字の食い込みはさらに進行します。以下の対策を検討しましょう。
専門機関でのマイクロスコープ診断
自己判断には限界があります。専門のクリニックでは、マイクロスコープを使って毛穴の状態を細かく確認できます。一つの毛穴から出ている本数が減っていたり、毛髪の太さにバラつき(軟毛化)が見られたりする場合は、医学的な治療が有効です。
外用薬や内服薬によるヘアサイクルの正常化
AGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の働きを抑制する薬や、血行を促進して発毛を促す外用薬が効果を発揮します。M字部分は血管が少なく、薬が届きにくい部位と言われていますが、早期に開始するほど改善の可能性は高まります。
4. 生まれつきの場合の「見せ方」の最適化
チェックの結果、単なる「生まれつき」であったなら、それはあなたの個性として楽しむべきです。M字の形状をカバーし、より魅力的に見せるスタイルを取り入れましょう。
サイドをタイトに抑える: 横のボリュームを抑えることで、相対的に生え際の食い込みを目立たなくさせます。
トップにボリュームを出す: 視線を上に誘導し、額の広さをデザインの一部として見せます。
前髪の厚みを調整する: スキバサミで軽くしすぎず、ある程度の厚みを残すことで、地肌の透けを防ぎます。
5. まとめ:不安を解消して健やかな頭皮へ
「M字=はげ」という短絡的な思考は、不要なストレスを生み、かえって頭皮環境に悪影響を与えることもあります。まずは自分の生え際が「変化しているのかどうか」を冷静に見極めることが第一歩です。
生まれつきの形であれば、それを補うカット技術で十分にカバーできますし、もし進行性であれば、現代のケア技術で食い止めることは十分に可能です。今の状態を正しく把握し、適切なケアを選択しましょう。