課題研究の構成テンプレート|序論から考察まで、評価される論文・ポスターの書き方
課題研究のテーマが決まり、実験や調査が終わったら、次はいよいよ成果をまとめる作業です。「何から書き始めればいいのか分からない」「データはあるけれど、どう説明すれば評価されるの?」と悩む高校生は少なくありません。
論文やポスター発表には、世界共通の**「型(構成)」**があります。この型に沿って書くだけで、論理的で説得力のある、専門家からも高く評価される内容に仕上げることができます。
1. 評価を左右する「IMRAD(イムラッド)」形式とは?
理系の論文や学術的な報告書で最も一般的に使われる構成がIMRADです。以下の4つの頭文字をとったもので、この順番を守るだけで論理構成が整います。
Introduction(序論):なぜこの研究をしたのか?(背景・目的)
Methods(方法):どうやって調べたのか?(実験・調査手順)
Results(結果):何がわかったのか?(事実の提示)
and Discussion(考察):結果から何がいえるのか?(分析・結論)
2. 【完全版】課題研究の構成テンプレート
そのまま使える構成案です。各セクションで書くべきポイントを押さえましょう。
① タイトル(題名)
中身が一行でわかるように工夫します。「〜の研究」だけでなく、「〜が〜に与える影響の検証」のように、**「何を変えて(原因)」「どうなったか(結果)」**を含めると具体性が増します。
② 序論(はじめに・研究の背景)
読者を自分の研究テーマに引き込むセクションです。
研究の動機:日常生活で感じた疑問や、なぜこのテーマを選んだのか。
先行研究:これまでに何が分かっていて、何が分かっていないのか。
研究の目的:この研究で何を明らかにしたいのか(問いの設定)。
仮説:実験前に予想した結果とその理由。
③ 方法(実験器具・操作手順)
「他の人が同じ実験をしても同じ結果が出る」ように詳しく書くのがルールです。
使用した材料、薬品、器具(メーカー名や型番も記載)。
実験の手順(フローチャートや写真を使うと分かりやすい)。
制御した条件(変えなかったもの)と変化させた条件(変数)。
④ 結果(事実のみを記載)
自分の意見は入れず、目に見えた事実だけを淡々と書きます。
表やグラフを使って視覚化する。
「AのときはBだったが、CのときはDだった」と比較を記述する。
予想と違った結果も隠さずにすべて記載する。
⑤ 考察(分析・推論)
ここが最も評価に直結する、研究の心臓部です。
結果から考えられる理由は何か?(科学的根拠に基づいた推測)。
仮説通りだったか、あるいはなぜ外れたのか。
実験の誤差や反省点(もっとこうすれば精度が上がったなど)。
⑥ 結論・今後の展望
この研究を通して得られた最終的な答え。
残された課題や、次に調べたいこと。
⑦ 参考文献・謝辞
参考にした本、WEBサイト、論文のリスト。
アドバイスをくれた先生や協力してくれた人への感謝。
3. ポスター発表で「伝わる」まとめ方のコツ
ポスターセッションでは、論文とは異なる「見せ方」の工夫が必要です。
文字数は最小限に:パッと見て3分で内容が理解できるのが理想です。
「図7:表3」の黄金比:文字で説明するよりも、グラフや写真を大きく配置します。
結論を先に書く:一番目立つ場所に「この研究でわかったこと」を大きく掲示します。
動線の意識:左上から右下へ、視線が自然に流れるレイアウトを心がけましょう。
4. 評価がグッと上がるチェックリスト
提出・発表前に、以下のポイントを確認してみてください。
| チェック項目 | 内容 |
| 整合性 | 序論で立てた「問い」に対して、結論で「答え」が出ているか? |
| 客観性 | 「〜だと思う」ではなく「〜という結果から、〜と考えられる」と書いているか? |
| グラフの適切性 | 変化を見るなら「折れ線」、比較するなら「棒グラフ」など使い分けているか? |
| 単位の統一 | cmやgなど、単位がすべて正しく統一されているか? |
まとめ:型を使えば、研究はもっと面白くなる
構成の「型」があるのは、あなたの思考を縛るためではなく、あなたの発見を正確に誰かに伝えるためです。このテンプレートに沿って整理することで、自分でも気づかなかったデータの意味が見えてくることもあります。
まずは、手元にあるノートやメモを「序論・方法・結果・考察」の4つのフォルダに仕分けることから始めてみてください。
次に進むステップとして、まずは「タイトル」と「結論(一言)」だけを書き出し、研究の軸がぶれていないか再確認してみることをおすすめします。
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