卵管閉塞と言われたら?「FT手術」と「体外受精」どっちが近道?費用・成功率・期間を徹底比較


卵管造影検査の結果、「卵管が詰まっている(卵管閉塞)」という診断を受けると、多くの方が「これからどうすればいいの?」と大きな不安に直面します。

現在、卵管閉塞を乗り越えて授かるための主な選択肢は、**「FT手術(卵管鏡下卵管形成術)」「体外受精(IVF)」**の2つです。それぞれメリットや費用、妊娠までの道のりが異なります。あなたにとってどちらが「最短ルート」なのか、具体的なデータを交えて徹底比較します。


FT手術 vs 体外受精:一目でわかる比較表

まずは、検討する上で重要な項目を比較表にまとめました。

項目FT手術(卵管鏡下卵管形成術)体外受精(IVF)
主な目的卵管を通し、自然妊娠を目指す卵管を通らず、体の外で受精させる
成功率(開通率)約90%(詰まりが取れる確率)-
妊娠率約30〜35%(半年間の累積)約30〜60%(年齢により変動)
通院負担少ない(手術自体は日帰り可能)多い(採卵・移植で頻繁な通院が必要)
体への負担比較的軽い(局所・静脈麻酔など)中〜大(卵巣刺激や採卵が必要)
保険適用適用される(高額療養費も対象)適用される(回数・年齢制限あり)
自己負担額の目安片側約14万〜両側28万円前後 ※1周期 約10万〜20万円前後 ※

※ 高額療養費制度を利用した場合、実際の窓口支払額や後の還付により、自己負担はさらに抑えられるのが一般的です。


1. FT手術(卵管鏡下卵管形成術)のメリットと適した人

FT手術は、極細のカテーテルを卵管に差し込み、詰まっている部分を押し広げて通りを良くする手術です。

FT手術のメリット

  • 「自然妊娠」の可能性が復活する: 最大のメリットは、手術後にタイミング法や人工授精といったステップで授かるチャンスが生まれることです。

  • 検査後の「ゴールデン期間」を最大化: 手術によって卵管が通った後の数ヶ月間は非常に妊娠しやすく、多くの人が半年以内に結果を出しています。

  • 民間保険が使えることも: 医療保険の手術給付金対象になることが多く、実質の負担額を大幅に減らせる可能性があります。

こんな人にオススメ

  • 35歳未満で、まだ自然妊娠にこだわりたい方

  • 卵管の根元(子宮に近い側)が詰まっている方

  • 通院回数を抑え、仕事と両立しながら進めたい方


2. 体外受精(IVF)のメリットと適した人

体外受精は、卵巣から直接卵子を取り出し、体外で精子と受精させてから子宮に戻す方法です。

体外受精のメリット

  • 卵管の状態に関係なく進める: 卵管が両方完全に閉塞していても、あるいは卵管周囲に強い癒着があっても、確実性の高いアプローチが可能です。

  • スピード感がある: 1周期あたりの妊娠率が高いため、時間的な余裕が少ない場合に最も効率的な選択肢となります。

  • 受精の状態を確認できる: 実際に受精が起きているか、受精卵が順調に育っているかを目視で確認できるため、ステップアップによる納得感があります。

こんな人にオススメ

  • 35歳以上で、早めに結果を出したい方

  • 卵管の先(卵巣に近い側)が詰まっている方

  • FT手術をしても再閉塞してしまった、あるいは半年以上妊娠に至らない方


3. 「近道」を選ぶための3つのチェックポイント

どちらを選ぶべきか迷った時は、以下の3つの視点でパートナーと相談してみてください。

① 女性の「年齢」と「残された時間」

卵管を通すことに時間をかけるべきか、それとも卵子の質が高いうちに体外受精へ進むべきか。30代後半以降の方は、FT手術で数ヶ月様子を見るよりも、最初から体外受精を選ぶ方が「トータルの期間」が短くなる傾向にあります。

② 卵管の「詰まっている場所」

卵管の出口(卵管采)付近の癒着がひどい場合は、FT手術での改善が難しいケースがあります。まずは主治医に「自分の詰まりはFTで治りやすい場所か?」を確認しましょう。

③ 経済的・精神的な「コスト」

FT手術は一度の手術で終わりますが、体外受精は採卵や移植のたびに費用と通院時間が発生します。保険適用の回数制限(40歳未満は6回、43歳未満は3回まで)も考慮し、ライフプランに合わせた選択が必要です。


どちらを選んでも「前向きな一歩」

卵管閉塞は不妊原因として明確な部類に入ります。それは裏を返せば、**「どこに問題があるか分かっているため、対策を打てば結果が出やすい」**ということでもあります。

FT手術で「道」を直すか、体外受精で「道」を飛び越えるか。どちらも赤ちゃんに会うための確かなルートです。まずは、ご自身の年齢と卵管の状態を主治医としっかり話し合い、納得のいく「近道」を選んでくださいね。


次のステップとしておすすめのアクション

現在通っているクリニックの「FT手術の実施有無」と「体外受精の成功率(実績)」を確認してみましょう。もしFT手術に対応していないクリニックであれば、セカンドオピニオンとして手術可能な施設に相談に行くことも一つの手です。


卵管造影検査で「詰まり」が発覚したら?原因から最新の治療法まで徹底解説